SNSを見ていると最近、社会不適合者や社不(しゃふ)といった言葉をよく見かけます。
社会不適合者、つまり社会に適合するのが難しい人の略称です。
もっというと”社会にうまくなじめない人”ですね。
私もそんな社不のひとりです。
正社員経験は無いに等しく
バイトか派遣で生活し(どれも長続きしていません…)
2,3日で辞めた会社は数知れず…
顔を手で覆いたくなるような経歴の持ち主です。
そんな社不について、自分の過去の実体験を交えつつ、お伝え出来たらなと思います。
社会不適合者とは?

冒頭でも少し触れましたが、正確には「現代社会の仕組みや価値観にうまく馴染めない人」のことを指します。
以下のリストに心当たりがある人は、社会との折り合いに苦労している可能性があります。
- 給与に対して与えられる業務が多すぎる
- 正当な評価がされていない
- 叱責やパワハラを受けやすい
- 普通の事ができない
- そもそも”普通”ってなに?
いわゆる社会不適合とされる状態は、生まれつきの性格や特性、これまでの経験、働く環境や人間関係など、まざまな要因が絡み合って形成されます。
つまり、それは「人として欠けている」ことを意味するわけではなく、単に“現代の標準的な枠”との相性が合わないだけのことも多いのです。
社会不適合者の特徴7つ

社会不適合者と呼ばれる人の代表的な特徴を7つ紹介します。
集団行動が苦手
なんといっても“集団行動が苦手!”これに尽きます。
「社会 適合できない」や「社不」とググったら、上位のWebサイトには必ずといっていいほど書かれていますよね。
団体行事、大人数でのランチや飲み会、毎日おこなわれる朝礼…
嫌というほど味わってきたのではないんでしょうか?
とはいえ実際は他人を嫌っているわけではなく、一人でいる方が力を発揮できるだけなんですよね。
社会の”当たり前”ができない
これらの社会人として当たり前な事が、社不の人達にとっては困難を極めます。
私の場合、電話応対が極端に苦手で、「保留はこのボタンを押せばでいいの…?」とか「保留中って受話器を置いてもいいの…?」とか「もしもし」と応対して周りから笑われたり…
それはそれは、二度と思い出したくない出来事が沢山ありました。
上下関係とか距離感とか、本当に無理
社会に出ると、上司とのやりとりで適切な敬語を使う場面は避けて通れません。
では上司には常に敬語を使っておけばいい、かと言われると必ずしもそうではありません。
周りの人と信頼関係を築くには、時として砕けたフランクな言葉で会話をすることも大事です。
むしろどんな時でも敬語や丁寧語を使っていたら“こいつ、なんか距離感がつかみづらいなぁ…”と疎まれ、フランクに接している同僚の方が上司と仲良くなる…なんていう経験がある方もいるのでは?

じぇいは適切な言葉づかいのタイミングを間違えすぎて、ウザがられていました
長時間労働や一定の生活リズムが合わない
長時間労働というと、一般的には以下のような状況かと思われます。

いやぁ~、なんかここんとこ毎日残業だな~…

オレなんて今週20時間だよ~
これが世間一般でいう長時間労働のやりとりですが、そういう次元の話じゃありません。
社不の方ならお分かりいただける思いますが、そもそも1日8時間労働が困難だという根本的な事です。
1日は24時間、そのうち寝る時間が約8時間、自由な時間が約8時間…
とすると、残りの8時間は労働に当てられます。
通勤時間も含めるとそれ以上になります。
こんな苦行を週5日も続けるのは難しい!とお考えの方は少なくないハズです。
人間関係で生きづらい…
先述の上下関係や距離感の項目でも当てはまることだと思いますが、とにかく人間関係に疲れますよね…
特に事務仕事やデスクワークをやっている方は、隣席や向かいの人の会話、動向、咳払い…
こういったちょっとした事でも気になってしまい、仕事に手が付かないという人もいます。

じぇいは、周りが黙々と仕事している状況で大声で怒られまくった経験があり、オフィスワークが無理になりました
家にいるのが好き
社不が一番落ち着く場所といったらどこでしょうか?
動物園や水族館、自然あふれる公園、トイレの個室…いろいろあると思いますが、なによりも自分の家が一番落ち着くという人は多いんじゃないのでしょうか。
少なくとも一人暮らしで悠々自適に暮らしている自分にとっては、いま現在借りている家が何よりの憩いの場であります。
自宅は、まさに社不にとって無敵の環境です。
自分の価値観や正義感が強い
会社のちょっとした不正やルール違反が許せない…その気持ち、すごく分かります。
信念を持ってブレずに行動できる強みがあります。
その反面、他人からは「頑固」や「融通がきかない」と捉えられがちかもしれません。
社会不適合者が自分らしく生きるためのヒント

これまでの記事で「自分は社会不適合者かもしれない…」と感じた人が、自分らしく生きる方法を様々な方向からアプローチしてみましょう。
社会不適合者だと自覚する
ギョッとするかもしれませんが、この行為こそポジティブに捉える第一歩です。
「自分は社会不適合者なんだ」と自分で認める事により、あえてその苦しみから脱却するという、まあ一種の開き直りみたいなものです。
社不と認める事で、全く別の道を歩んで活路を開いたりすることができるかもしれません。
合わない環境からは距離をとる
「耐えること=正義」ではありません。
無理を続けるよりも、物理的・心理的な距離を置く方が長期的には自分を守ることにつながります。
SNSから離れよう
「自分は社不だから~…」というSNSでのつぶやきも、昨今では増えてきています。
共感者がいる安心感が得られる一方で、やはり中には「社会不適合など甘えだ!」と声を荒げる人も多いです(そもそも”社会不適合者”という言葉並びがネガティブですもんね)
SNSは有益な情報が書かれている一方、ネガティブな情報も蔓延しています。
とくに嫌な出来事の記憶が残りやすい性格の方は、SNSを避けるのは最適な手段といえるでしょう。
コミュニティに入る(相談できる人を見つける)
一人でいるのが大好き!という人はかなり多いと思います。
実際私も無類の一人好きです。
ただあまりにも相談する人がいなかったり、誰にも打ち明けられなかったりする事もあります。
それはそれで、なかなか心細いものがありますよね。
同じ悩みを持っている人たちと繋がることで、それが軽減できるかもしれません。
最近だとDiscordやオンラインコミュニティが発展しつつあるので、参加してみるのも一つの手です。
もし合わなかったら気軽に退会すればいいんです。
社会不適合者がはどうやって生きればいいの?

「社会にうまく馴染めない自分は、この先どう生きればいいのだろう…」
そんな不安や疑問を抱く人は少なくありません。
しかし、答えはひとつではなく、生き方の選択肢は思った以上に多いです。
大切なのは、“世間の正解”ではなく“自分にとっての正解”を見つけること。
ここでは、社会不適合とされる人が、自分らしく安心して生きるためのヒントをお伝えします。
個人作業や在宅ワーク
圧倒的な集中力を発揮します。
正確には“周りの目が気にならない”という環境がそうさせているのではないかと思います。
これが会社のオフィス等であれば、思ったようなパフォーマンスが発揮できず、足手まといになってしまうというケースは非常に多いです。
実際自分も、少しではありますが在宅の仕事をやってみました。
周囲に合わせる必要がないという環境が功を奏し、続けることができたのです。
作業中に鼻歌を歌ってもいい。
大声で独り言をぼやいてもいい。
詰まったら、部屋の中をウロウロしてもいい。
こういった環境は社会不適合者を強くしてくれます。
ですが在宅ワークはその仕事に就くための敷居も比較的高いです。
ましてやフリーランスとなったら自走力が必須になります。

じぇいも実感しました…
チームでは「専門特化型メンバー」として力を発揮できる
以前働いていた職場に、あまり周囲と話したがらず、黙々とひとつの作業に没頭していたいという人(仮名:佐々木)がいました。(おそらく佐々木さんも、本記事のメインテーマに該当する人でしょう)
そんな佐々木さんに特定の作業を任せると、誰よりも集中して、誰よりも早く仕事を終わらせていました。
佐々木さんが休みの日には他の人が代わりにその作業をやる事になります。
ですが、誰がやっても佐々木さんの作業スピード・品質には敵わなかったので、佐々木さんはチームに大きな貢献をもたらせていました。
さらにその作業について分からない事をたずねると、すごい詳しく教えてくれて、そこまで知っているんか…みたいな情報量で周囲を圧倒させていました。
専門領域に集中することで、チームの中で「特定分野に集中した方が成果が出やすい」というポジティブな流れにすることができます。
面白い人になる
語弊を招く言い方ですが、面白いというのは「みんなから嘲笑される」とか「からかわれる人」とかそういう意味じゃありません。
いい意味でギャップが生まれて面白い、という意味です。
私がそうだったのですが、以前の会社に入ってしばらくは真面目を貫いていました。
ですが、周囲の環境がよほど良かったのかチームメンバーに恵まれ、次第に心を開けるようになりました。
元来私は、人を楽しませたり喜ばせたい性格なのでしょう。
入社当初の真面目な印象からは想像もつかないくらいジョークやユーモアを連発するようになりました。
すると周りからこんな反応が…

じぇいさんって、こんな面白い人だと思わなかった!
こう言われた時は本当にうれしかったですね。
そんな恵まれている職場をなぜ辞めたのかは、また別の記事で…
職場の付き合いは一期一会。
一生を共にするわけでもないので、吹っ切れて面白い人になってみましょう!
最後に:社会不適合者は強い

社会の端に追いやられていると感じているあなたへ。
確かに、社会不適合者は“普通”ではないかもしれません。
しかし、その“普通じゃなさ”こそが、独自の発想や鋭い視点という大きな武器です。
その力を活かせば、一芸に特化して無敵になることも、同じ境遇の仲間を支えることもできます。
弱さの裏にあるその武器を磨き、自分だけの道を歩んでください。